PART 75

<0:10>
『まずは乳房縛り』とテロップ。
城田が縄を、胸の上側、下側へ縄を巻きつけ、さらに背中の後ろで両手を縛る。さらに別の縄を首から回して乳房の間で上下の胸縄を結ぶ。
ぐいっと縛り上げられ、辛そうに呻く有希。
 「こ、こんな、ああ・・・早く解いてください・・・ああ、・・・も、もうやめて・・・」

<0:45>
『次は股縄縛り』とテロップ。
「それじゃあスカートを思い切り捲りあげて。」と
城田の声。有希がびくっと怯え、目を大きく見開く。
「や、やめてください!」
甲高い悲鳴と共に逃げようとする有希。
AV男優が背後に回って羽交い締め。別の男優が有希のスカートを掴み、思い切り捲り上げる。薄黒のストッキングとその下の白いパンティが露わになり、その全身像と下半身のアップが前と後ろが連続して映し出される。
城田の手が素早く動き、有希の股間に縄を食い込ませる。
「あ、ああっ、そ、そんなに強く、縛らないで・・・」
《こ、こんな格好、恥ずかし過ぎるぅ・・・》とピンクの文字。

<1:20>
『開脚縛り』とテロップ。
「いや、だめ、許して」という有希の切迫した悲鳴。
天井から下りてきた縄に、城田が有希の後ろ手縛りの縄を結びつける。有希は、後ろ手に拘束されたまま、爪先立ちのままで固定されてしまう。
城田が有希の右膝の下から縄を結び付けて引っ張り、太ももを割り開く。「だ、だめ、だめっ」という有希の悲鳴。
城田は右の太ももをすっかりと持ち上げ、右の足首に縄を巻き付け、やはりどんどん引っ張り上げていく。
右足を垂直近くに上げた格好で緊縛される有希。
「あっ、あっ、ああっっ、・・・ひ、ひいぃ・・・」顔を仰け反らせ、美しい首筋を見せて喘ぐ有希。
後ろ手縛り、股縄縛りのままで片足吊りにされてしまった有希の姿をカメラが一回りして全ての角度から映し出す。「お、お願い、もう、解いてください。もう許して・・・・・・」という有希の声が被せられる。
《は、恥ずかしい・・・でも、縄の瘤が、クリに当たって、気持ちいいの・・・》

<2:00>
『男の夢、ストッキング破り!』とテロップ。
「・・・は、早く、解いて・・・」爪先立ち片足上げの姿で腰をひねる有希。
その激しい動きに、パンティストッキングの股間真下がぴりりっと破け、それは一瞬の間を置いて、ぴりぴりぴりっ、と裂け目は一気に拡大する。薄黒いストッキングの裂け目から純白のパンティが露出。
「あっ!だっ、だめっ!」ストッキングの隙間から縄がパンティに直に食い込み、3つの瘤がクリトリスと秘裂、尻の穴にさらに食い込む。
「ひ、ひいぃぃっ!・・・・・・あ、あ、あぁ・・・あん・・・」明らかに感じている喘ぎ声を漏らし、顔を朱に染めて歪める有希。
《縄がパンティ越しに思いっきりアソコに食い込んで、有希、もうたまらない・・・ぬ、濡れちゃう・・・》

<2:25>
『ブラとパンティ、見せてもらおう!』とテロップ。
男優達が有希の周りに群がり、黒ストッキングはびりびりと引き裂く。大半が露出した太股と縄が食い込んだパンティのアップ。「きゃ、きゃあっ、い、いやあっ」という切迫した有希の悲鳴が被せられる。
破かれた黒ストッキングが太もも半ばまで絡み付いている姿が360度から映される。最後に、斜め下から見た股間のドアップ。パンティから、黒い翳りがうっすらと透けて見える。
次に男優達が上半身に群がる。乳房縛りの縄を一旦緩め、ジャケットとブラウスのボタンを素早く外して白いブラに包まれた胸をはだける。すかさず、縄をぎゅっと縛り直す。
濃紺のスーツを着たままで可憐な白のブラとパンティを丸出しにされ、縄で乳房をぷっくらと搾り出され、パンティの真ん中に股縄が食い込む姿がスローモーションで映される。真っ赤に上気した美貌、潤んだ瞳、半開きの唇、熱い喘ぎ声、小刻みに震える左足、吊り上げられてピンと太股の筋が張っている右足・・・破れた黒ストッキングがさらに被虐美を醸し出している。
「あ、ああ、こんな・・・約束が、違います・・・あ、あはあ、・・・い、いやぁ・・・」掠れ声が被せられる。
《縛られたままでブラとパンティを男優さんに剥き出しにされて、縄がパンティ越しに思いっきりアソコに食い込んで・・・もうたまらないの・・・気持ちいい! 有希、濡れちゃう・・・》

<3:05>
『今度は四つん這い!』とテロップ。
カットが次々に切り替わり、有希の脚を吊っていた縄が解かれ、膝を尽かされ、身体を前に倒されていく様子がテンポ良く映し出される。
有希の四つん這いポーズが完成。最初はスカートが下ろされていたが、男の手が伸びてきて、スカートをずるっとめくり上げる。「あはは、ほんとに叩きたくなるケツだな、有希ちゃん!」という城田の声が聞こえ、尻がぺんと叩かれる。「きゃあっ」と可愛い鳴き声が続く。画面はずっと尻のどアップ。
両手の自由を縄で奪われ、前は顔を床にこすりつけて上半身を支え、後ろは股を開かれ、尻を突き立てさせられ、パンティに縄を食い込ませている姿があちこちの角度からじっくりと映し出される。最後は真後ろからの映像になり、真ん中に縄が食い込んだパンティだけの尻が大映しになる。
「・・・あ、あ、あん・・・あああ、あぁ・・・は、はぁ、はあっ、はぁぁ・・・」後ろに突き出された可愛いお尻が、小さくグラインドを始める。
《あ、ああ、見ないで・・・有希、腰を振って悶えちゃいました・・・》

<3:50>
『ケツ吊りでイかせちゃえ!』とテロップ。
城田は有希の股の下に手を入れて一本の縄を引き出し、天井からの縄に結び付け、ぐいぐいと引っ張る。
「あ。あん、こ、こんな・・・あ、あん、あんっ!、ああんっ!」
有希は四つん這いの姿勢からさらに腰を鋭角に宙に向けて突き上げさせられる。尻の穴と秘裂に深く食い込む瘤がアップで映される。
「お、お願いです! 縄を緩めてください! あ、あん!」有希が髪を振り乱し、辛そうに腰を振り立てる。
「え、どうしたの、有希ちゃん、イきそうなの?」城田の声と男達の笑い声。
縄をクイクイと引っ張られ、あん、あぅぅ、と悲鳴をあげる有希。
四つん這いの首を思いきり曲げ、カメラ目線で切ない表情の有希。「ゆ、有希、・・・き、気持ち良くなって、・・・お、おかしくなっちゃいそうです・・・は、はっ、はぁ・・・もう、許してください・・・あ、あんっ・・・」膝立ちの太ももが小さく震え、突き上げた尻がクリックリッと左右に誘うように揺れていた。
《ああ、気持ちいい、このままじゃ、有希、イッちゃう・・・》

<4:35>
『有希ちゃん、まさかの縄オナニー!?』とテロップ。
有希が縄の締め付けから逃れようと腰を振る度に、天井からの縄がぴんと張り、股間に強く食い込む。「ひ、ひいいっ!」
有希がさらに腰を激しく振り、縄がぴーんと張り、ガクンガクンと腰が落ちた。
「あ、あん、あうんっ・・・」
それは、縄の快感に溺れた有希が自ら尻を激しく振り立てて、恥ずかしい部分で縄の感触を貪っているようだった。当惑の表情を浮かべながら腰の動きを止められない有希。
「あはは、K大卒の一流出版社の文芸担当のくせに、下品すぎい。」「これが高学歴お嬢様のオナニーなのかな?(笑)」若いAV女優達が笑い合い、手を叩いて喜ぶ声が被せられた。
有希の顔が真っ赤になり、唇を半開きにして熱い息を吐き続ける。
「あ、あ、あ、あん、あん、あはあ・・・はぁ、はぁ、はぁぁ・・・く、くぅぅ・・・」もはや腰をグラインドさせ、恍惚とした有希の表情のアップ。「あ、ああ、も、もう・・・」
《もうだめ、有希、イクイクイクゥゥ・・・》

ここで画面が一転して真っ黒に。『ここで30分終了』と白い文字。
《やったあ、有希の勝ち!》
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 それはわずか5分少々の動画だったが、有希には何時間にも感じられた。Supershotの記事のとおり、写真と動画では全く迫力が違った。下着までとは言え、有希は自分がAVスタジオでこんなにも恥ずかしい姿を晒していたのかと思うと、全身がかあっと熱くなった。男に縄で縛られ、無理やり下着を露出され、ストッキングを破られ、縄で性感帯を責められ・・・しかも最後の方では、パンティに縄が食い込んだ尻を自ら振り立て、恍惚とした表情で喘ぎ続けているのだ・・・

 この動画が、今日の12時からオンラインで販売されてしまうのだと思うと、有希は目の前がくらくらした。う、嘘でしょ・・・ひどい・・・有希は呆然として自席に戻った。もしかして、あの動画を購入しちゃうのかも、と周囲の社員達が気になった。

 しかし、有希のその不安は、しばらくすると意外な形で解決した。
「え、何だ、これ?」
「・・・お、おお・・・」
「・・・ひでえな、これ・・・」
「ちょっと可哀想だな・・・」
周囲の社員がこそこそとそう言っては、有希の方をちらちらと見るのだ。
 隣の鳥飼も、驚いた目でパソコンの画面を眺めていた。有希が覗き込むと、そこには、さっき見た動画が再生され、有希が男達に縛られ、ストッキングを破かれるシーンが映っていた。

 それは、アイリス映像が、S書房の全社員宛メーリングリストに、有希の動画のホームページのURLリンクとID・パスワードを送ったためだった。全社員宛てメーリングリストには社長がメッセージを送ることも多く、ほとんどの社員が来たらすぐチェックする習慣となっていた。そしてS書房の社内メールは、携帯端末からも閲覧できるようになっていたため、外出している社員達もほとんどが見ているはずだった。

 有希がショックを受けて呆然としていると、編集部長の宮本がわざわざやってきて、すぐに第2編集担当の須藤課長のところに行くようにと命令した。
「ちょっとややこしいことになっているらしい。場合によっては今日はあっちの対応に専念してくれ。社長からもそのように言われているから。」
宮本はそう言うと、そそくさと戻っていった。

 有希は訳が分からなかったが、社長の意向では従うしかなかった。課長の森尾と鳥飼には、こっちの仕事のことは気にしなくていいから、と気を使われ、有希は向かいのビルの第2編集担当に向かった。

 たった数分間の移動だったが、それは有希に激しい羞恥を感じさせた。本社ビルを出るまでの間、社員の皆が有希の姿を見ると、一瞬驚いたような顔をして、次に意味ありげな視線を向けるのだった。そして男性社員達はスーツの有希が縛られ、スカートを捲られ、股間に縄を食い込まされて悶える姿を思い出しているのは明らかだった。女子社員もさっきのメールを思い出し、ヒソヒソ話をしてはクスクス笑うのだった。

 ようやく向かいのビルに入り、第2担当のある最上階に着いた有希は、恐る恐る呼び鈴を押した。
そして部屋の中に入ると、有希は一斉に皆の注目を浴びた。有希は一瞬、足が怯んだが、Supershotの担当は一番奥なので、全担当の横を通過しなければならない。
 入り口に一番近いのは文芸誌の担当で、有希が研修で世話になった先輩達がいた。有希は恥ずかしさを堪えながら軽く会釈して通り過ぎた。また、彼らもどこかばつの悪そうな顔をして、声をかけることはなかった。

 しかしその隣は、一番毛嫌いしていた週刊Xの担当だ。有希が視線を向けず、足早に通り過ぎようとすると、すかさずからかいの声がかけられた。
「お、有希ちゃん、今日も可愛いねえ。」
「ねえ、今日は黒ストッキングじゃないんだね。破きたかったのに(笑)」
「縛って欲しかったんなら、俺達に言ってくれれば良かったのに。」
「おお、やっぱりいいケツしてるねえ。四つん這いで縄食い込みポーズ、生で見せてくれない?」
「どうせなら縄でオナるところも(笑)」
「そんな素っ気ない顔してるけど、股縄縛って天井から吊ってやると、可愛く悶えてケツ振り始めるんだもんなあ(笑)」
「で、あの動画の続き、どうだったの。やっぱり最後はイっちゃったの?」
「そんな軽蔑した目で見ないでよ。俺達が素直な気持ちを口にしているだけで、他の社員も全員、君の動画をじっくり楽しんでるんだからさ。(笑)」
「しっかし、本人を前にして見ると最高だな、有希ちゃんの緊縛オナニー動画!」
あ、ああんっ、だめぇ、という切羽詰まった喘ぎ声がそのパソコンから聞こえて、周囲から笑いが漏れた。


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