PART 6

 「どうした、麻由香? 嫌なら無理にとは言わないよ。レオタードを着ないで素っ裸で踊れば、みんなも喜ぶぞ。」
すっかり優位に立った佐々岡は、わざと麻由香を呼び捨てにした。麻由香の怒った顔が、今では可愛く思えた。
(どうした、麻由香ちゃん? これくらいで恥ずかしがってたら、この先もたないぞ(笑))

 「・・・き、着るわ・・・」
苦渋の決断をした麻由香は、小さな声でそう言うと、レオタードに脚を通した。
(ちょっと、嫌っ、これで演技するなんて、無理よ・・・)
何とかそのレオタードを着た麻由香は、その破廉恥さに内心で悲鳴をあげた。

 それは、旧式の、脚が根元まで丸出しになるタイプで、しかも、サポーターが無い。一回り小さいものを無理やり着ているため、薄い生地が伸びてぴったりと肌に貼り付き、乳房の形も、その頂点の乳首までもがはっきり分かる。そして、薄い生地からは、下の肌色がうっすら透けている。
 ま、まさか・・・麻由香が恐る恐る視線を落とすと、やはり乳房の頂点のピンクがうっすらと透けていた。
「い、いやっ! だ、だめ、こんなのっ。」
麻由香は両手で胸と股間を庇いながら悲鳴を上げた。下半身がどうなっているか、恐ろしくて見る気にもなれなかった。

 そして、麻由香の切迫した表情を見て、バスケ部員達は、麻由香の今の姿を確信して、ニヤニヤ笑い合った。去年のクリスマスの時、冗談を言いあって想像した麻由香の破廉恥な姿が、まさか現実になるなんて・・・

 「よし、3分経ったぞ、時間切れだ。」
佐々岡が目配せすると、一年生部員達が素早く動いて、バスケのゴールを一気に移動した。

 「きゃ、きゃあっ、やめて、戻して!」
麻由香は悲鳴を上げたが、両手を体から離すことはできず、その立ち姿を皆の前に晒すしかなかった。

  「おおっ、麻由香ちゃん、セクシーっ! タイツが無くて、綺麗な脚が丸出しだね。」
「あの太もも、たまんねえな、白くてむちむちしてそう(笑)」
「純白レオタードは可愛いけど、ちょっとすけて無いかあ?(笑)」
「麻由香ちゃん、手をどけておっぱい見せてよ。乳首の色は、ピンクかな?」
「あそこの毛まで、透けてたりして。」

 「おい、麻由香、早くこっちに来いよ。」
佐々岡がマットの中心を指差した。
「演技の前にご挨拶、してくれよな。不満なら、今すぐ、返してもらってもいいんだぜ?」

 振った男に呼び捨てにされ、衆人環視の中で痴態を晒すよう命令される・・・麻由香は屈辱に唇を噛んだ。
 しかも、死ぬほど恥ずかしいこの姿を、最も軽蔑している男である、田之倉にビデオ撮影されてしまうのだ。
 (・・・く、悔しい、あんな最低の男達にいいように弄ばれるなんて・・・)麻由香はそう思いながらも、マットの中心に向けて歩きだした。

 そしてついに、恥ずかしいレオタード姿の麻由香は、マットの中央に立った。そしてその手は、しっかり胸と股間を庇ったままだった。

 「も、もう、これで許して・・・」
大勢の男子の視線が麻由香の見られたくない部分に集中するのを感じ、麻由香は無理と分かっていても懇願せずにはいられなかった。
「ミスしたことは、十分反省しましたから・・・」

 しかしその時、不思議なことが起こっていた。目の前にいた男子達が、ひそひそ話しながら、麻由香の後ろに移動して行くのだ。

 (・・・あ!)一回り小さいレオタードを着た時に、裾を直していない! 麻由香は、右の尻の真ん中辺りが締め付けられるのを感じた。後ろに回った男子達は、レオタードからはみ出た生尻を鑑賞しているのだ。
「い、いやっ、後ろから見ないでっ!」
麻由香は叫んだ。裾を直したくても、前の手を離したら、胸か股間が透けてしまう・・・麻由香は、はみ出た尻を見られているのが分かりながらどうすることもできなかった。

 「え、どうしたの、麻由香ちゃん?」
田之倉がわざとらしく言った。
「ちょっと後ろからの画、映してよ。」
と、後輩に指示する。

 え、だめっ、と麻由香が言う間も無く、
大スクリーンに、麻由香の後ろ姿が映った。やはり、右の尻肉が、半分近く露出してしまっている。

 「お、サービスショットありがとう、麻由香ちゃん! じゃあ、アップにしてよ。」

 すぐにズームされ、大スクリーンには、麻由香のはみ出た尻がどアップで映し出された。おおっ、麻由香ちゃんのお尻、可愛いっ、むっちりぷりぷりしててたまんねー、と麻由香の前にいた男子達からも歓声があがった。

 「い、いやあぁっ!!」
大勢の男の前で裸の尻を晒してしまった恥辱に、思わず麻由香はしゃがみ込んだ。

 しかし、今の状況ではそれは逆効果だった。勢いよくしゃがみこんだ結果、下半身を下に突き出す形となったため、レオタードは更に溝に食い込んだ。麻由香の尻肉は、今度は左右とも8割近くが露出してしまった。それは、過激な超ハイレグ水着以上だった。ビデオカメラは、意地悪くその尻をアップで映し続け、体育館は歓声に包まれた。

 「もう、いい加減にしなさいよ!」
陽菜がそう言いながら、麻由香のそばに駆け寄った。
「大丈夫ですよ、先輩。私が直してあげますから。」
陽菜は手を伸ばし、麻由香のレオタードを引っ張って、はみ出た尻を何とか隠した。
「はい、これで隠れました。ゆっくり、立ち上がってください。・・・はい、いいですよ。一回だけ、模範演技を成功させればおしまいなんですから、先輩なら余裕ですよ!」

 「あ、ありがとう、陽菜ちゃん・・・」
麻由香はそう言って立ち上がりながら、少しだけ、違和感を感じていた。確かに、今は助けてもらったが、どうしてすぐに直してくれなかったのか? 男子達の目を楽しませ、田之倉達にしっかり録画させてから、更に演技をさせるために、今、直して、励ましてくれた、とは考えられないか・・・
(やだ、私、後輩を疑ったりして・・・)麻由香は自分を叱責した。(確かに陽菜ちゃんの言う通りだわ。とにかく、演技を一回ノーミスでやるしかないのよ、少しくらい恥ずかしくても。)

 麻由香の表情の変化を見て、佐々岡が口を開いた。
「やっとやる気になったらしいな。じゃあ、まず、その手を下ろしてもらおうか?  まさか、手を離さずに演技するつもりじゃないだろ?」

 「・・・わ、分かったわ・・・」
ついに観念した麻由香は、頬を真っ赤に上気させながら、右腕を胸から離し、次いで、左腕を股間から離し、下に降ろした。
(み、見ないでっ! す、透けてないわよね・・・)
麻由香は思わず目をつぶった。

 そしてその時、体育館は一気に静まり返った。全裸に、一回り小さく、薄い生地の純白レオタードを着た麻由香は、本人の想像以上に破廉恥な姿を晒していた。

 薄い生地は、麻由香の体を正確にトレースするように密着し、釣鐘型の乳房の膨らみ、小さめの乳首の形、ぷりんとしたお尻の形と中央に走る溝までが嫌らしいほど露骨に分かった。

 それだけでも十分にエロティックなのに、さらにその生地は、その下の肌の色を半分透けさせていた。麻由香の申告どおり、乳輪は2、3センチで、色は乳輪も乳首もピンクであることが、うっすらと透けて見える。そして、お尻の割れ目はうっすらと暗めに透け、少しでも開いたら尻の穴まで見えそうだ。更に、その前面。麻由香の股間の部分には、やはりうっすらとではあるが、恥毛が透けて見えていた。

 そして、憧れの美少女の痴態をじっくり堪能した男子達が口を開いて囃し立てようとした時、陽菜と美加が皆の前に出て、しーっと言うように、口の前に人差し指を当てた。
目を瞑っている麻由香の隣に立った陽菜が、黙ったまま画用紙を掲げ、皆の方に向けた。
『私達に任せて!』
画用紙越しにウインクすると、男子達はニヤリと笑って頷いた。
すると今度は、麻由香を挟んで反対側に立つ美加が、麻由香の胸を指差してから、両手で大きくマルを作り、同じように、お尻を差してマル、秘部を差してバツ、を作った。男子達はその意図を理解して、再びニヤリと笑って頷いた・・・ひどい後輩持ったな、麻由香ちゃん(笑)
 

 元の位置に戻った陽菜が、タイミングを見計らって佐々岡と田之倉に目配せをした。

 「麻由香ちゃん、いつまで目をつぶってるの? そんなに、透けたピンクの乳首を見せつけたいの?(笑)」
佐々岡が言って、麻由香の恥辱を煽った。
「そろそろ、続きを始めようぜ。・・・まず、バスケ部からプレゼントした、レオタードの感想から頼むよ。」

  「い、いや、やっぱり、だめっ! も、もう許して・・・」
麻由香は顔を真っ赤にして弱々しい声で言った。恐る恐る下を見ると、やはり乳首の形と色が透けているのが見えた。男子達がにやにやそこを眺め、ひそひそ言って笑い合っていた・・・その下はどうなっているのか・・・

 「はい、麻由香ちゃん、こっち向いてえ・・・そうそう、その恥じらいの表情と釣鐘型が丸分かりのキレイなオッパイ、とってもセクシーで、いいよお(笑)」
田之倉がビデオを覗きながら言った。

 「い、いやっ! こんなところを撮るなんて、ひどいっ!」
麻由香は田之倉を睨んだ。女の子の裸を盗撮するような卑劣な男に、レオタードから透けた胸を撮影される・・・あまりにも屈辱的だった。

 「いいじゃん、こんな綺麗な体、見せなきゃもったいないよ。本当に可愛いね、恥ずかしがる麻由香ちゃん(笑)」
田之倉がモニターを見ながら笑みを浮かべた。
「でも安心していいよ。そのぐらいの透け方じゃ、カメラにはうまく映らないから。ほら、見てみなよ。」

 (え・・・本当?)麻由香は恐る恐る大スクリーンを見た。そこには、純白のレオタードで立ち尽くす麻由香の全身像が映っていた。
「あ、い、いやっ!」
麻由香は小さく悲鳴をあげた。想像通り、小さめで薄い生地のレオタードは、麻由香の体にぴったり貼り付き、女らしい身体のラインをはっきりと見せていた。やはり、乳房の形も、乳首の膨らみも、ウエストから尻にかけての優美なライン、そして根本まで露出した太ももまで、全てがスケベな男子達に見られていることを、麻由香は嫌というほど思い知らされた。

 「な、麻由香ちゃん。ピンクは映ってないだろ? 残念だけど。」
田之倉が言うと、男子達もがっかりした声を出した。
「あ、ほんとだ、麻由香ちゃんの可愛いピンクの乳首、映ってないじゃん。」
「なんだよー、麻由香ちゃんの透け透けレオタードの動画、何万でも払うのになあ。」
「くっそー、こうなったら麻由香ちゃんの可愛い乳輪と乳首、目に焼き付けるしかないなあ。」

 ・・・しかし、男子達は、その言葉とは異なり、麻由香の痴態を十分以上に楽しんでいた。麻由香は気付いていないが、薄いレオタードに包まれた股間は、恥毛が黒々と透けていたのだ。そして麻由香は、恥ずかしいところの毛の生え具合まで見られてしまっているのに、乳首が透ける心配しかしていない・・・これで新体操の演技をして脚を大きく開いたら、割れ目どころかその中まで透けて見えるかも・・・高嶺の花だった優等生美少女が晒す更なる痴態を想像して、男子達は、股間が硬くなるのを感じていた。


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