PART 50(bbbb)

 テロップが表示されてわずか1秒後、びくん、と梨沙の尻が震えた。

 「・・・んっ、んんぅ」
尻の穴の中だけを異物に抉られる異様な感覚に、梨沙は思わず呻き声をもらした。目の前の生徒達に、自分が恥ずかしい穴の中を刺激されて感じているなんて、絶対に知られたくなかった。
「・・・ん、ん、んぅぅ・・・」
梨沙は笑顔を作りながら、必死に喘ぎ声を押し殺そうとしていた。

 『どうした、梨沙。まだこんなのはほんの序の口だぞ?』
黒川のからかうような声が聞こえた。
『まだ、アナルローターの強度1だぞ。最高5なんだが、耐えられるのか? ・・・よし、ちょっと2を試してみるか?』

 「え、そ、そんな・・・あ、ああっ!」
アナルローターの振動が一気に激しくなり、梨沙は大きく口を開けて悶えてしまった。膝を合わせながらも、両足は内股に開かないと立っていられなくなった。その格好で尻を前後に振り立てながら、少しでも快感責めから逃れようとした。
「・・・んっ、んん、ううん・・・ふあ、あはぁ・・・」

 それは、ステージの下から眺めている生徒達にとって、あまりにも淫らなショーだった。赤外線盗撮の画面では、梨沙が裸の尻を振り立てながら快感によがっているようにしか見えなかったのだ。生徒達は、梨沙の献身的な姿に感動的しながらも、同時に、その淫らな姿に興奮してしまっていた。まさか、清楚で知的な生徒会長が、お尻の穴で感じるなんて・・・

 後ろ姿を見せてのアナルローター責めは、ほんの十数秒で唐突に終わった。
『よし、1分経過だ。それじゃあ正面を向いて、自然な直立姿ポーズになれ。笑顔を忘れるなよ。』

 <梨沙のお尻、とっても感度がいいんです。楽しんでいただけましたか?>
梨沙を騙るテロップが勝手に表示され、生徒達の嗜虐心を煽った。
<ここからは、リクエストにお応えするコーナーです。先日は、学校の裏サイトで、梨沙を「素っ裸に剥きたい女子」の一位にしていただき、ありがとうございました。今日はその御礼として、K附の男子のみんながダウンロードしてくれた私のコラージュのうち、特に人気の高かったポーズを、ここで実演したいと思います!>

 「ど、どうしたのよ・・・」
今度はただ立ったままで十数秒が経過して、梨沙は戸惑ったように言った。残りはあと22分・・・このまま終わってくれればいいのに・・・目の前の全校生徒が静まり返っているのも不思議だった。自分に同情してくれて、あえて反応しないようにしてくれているのか・・・いや、それにしては視線が熱心に大スクリーンと自分の間を行き来している・・・不思議には思ったが、まさか、すぐ後ろの画面に、自分の盗撮全裸が中継されているとは思わなかった。

 『ああ、悪かったな。お前がケツの穴で派手に感じるから、ちょっと驚いていただけだ。それじゃあ次のポーズだが、・・・そうだな、そこでスクワットでもしてもらおうか。・・・頭の後ろで手を組んで、脚をガバッと開いて、腰を下ろすんだ。数えながら、三回、ゆっくりやってみろ。』

 <最初はみんなの一番人気、M字開脚、見てください! オマ○コパックリ、開きますからね!>

 ・・・非情過ぎるテロップに、生徒達はまたもや絶句した。女性として最も隠したい部分を全校生徒の見ている前で晒させるのか・・・本人の知らないところで・・・
 また、女子達の冷たい視線を浴びて、男子達はいたたまれない気分だった。しかし、梨沙のコラージュエロ画像集は男子の中で密かに話題になり、確かにM字開脚の画像はほとんどの男子が見たと言っても過言ではなかった。あのポーズを、本当に梨沙ちゃんがしてくれるのか・・・あそこの中まで丸見えにして・・・

 「・・・は、はい・・・」
梨沙は体育館の中の妙な空気を感じながらも、とにかく指示どおりにするしかなかった。梨沙は両手を上げて頭の後ろで組み、腰を下ろし始めた。
「いーーち、・・・」

 もっと脚をがばっと!、もっと笑顔で!、もっと腰を下ろして!、と叱られながら、梨沙は三回のスクワットを行った。

 梨沙は今、スクワットで腰を下ろした状態でいるように命じられていた。目の前の生徒達のなんとも言えない表情が辛かった。ただ、水着姿で脚を広げているだけなのに、男子達の視線にすごく力が入っていて、女子達がいたたまれないといった表情を浮かべていることに少し違和感を感じていた。まさか、水着が破れている?・・・脳裏にプールでの記憶が蘇り、梨沙は心臓が止まりそうな気持ちになった。必死に股間の気配を探ったが、特に破れているような感覚はなかった。それじゃあ、どうして、そんな目で見ているの、みんな・・・?

 『よし、それじゃあそのまま、両手を後ろについて、床に腰を落とせ。脚は立てたままだぞ。』
黒川の指示が飛んだ。目の前の生徒達がはっと息を呑むのが梨沙にも分かった。しかし、男子達が、ついにM字開脚・・・と思っていることまでは分からない。

 「・・・は、はい・・・」
何かおかしい・・・しかし、今の梨沙には抵抗することはできなかった。梨沙はややためらいながら、指示どおりのポーズをとった。薄い生地のボトムだけで大股開きするのは、やはり恥ずかしかった。

 <お待たせしました。一番人気ポーズの、M字開脚でーす!>
梨沙を騙ったテロップが流れた。

 二画面構成となった大スクリーンの右側で、梨沙は開ききった股間をまともに晒してにっこりと笑っていた。淡い恥毛はもはや秘裂を隠す役目を放棄し、中央の縦の溝がくっきりと見えていた。

 <これが、梨沙のオマ○コです・・・みんな、アソコの中も見たいかな?>
緑がかった画面の中で全裸を晒す梨沙の上にピンクのテロップが流れた。

 『よし、それじゃあ今度は、その格好のまま、両手をボトムの脇から差し入れて、アソコをぐっと左右に広げてみろ!』

 きゃぁ、という小さな悲鳴が聞こえ、梨沙の羞恥が一気に増した。そうよ、いくら水着の下だからって、女の子の一番恥ずかしいところを開くなんて・・・梨沙は一瞬、固まった。

 次の瞬間、梨沙の中の2つのローターが振動を開始した。
「ひ、ひいいっ、い、いや、やめてっ!」
開ききった股間が床についているため、骨盤を通じて振動が共鳴し、梨沙の官能は一気に頂上付近まで追い詰められてしまった。
「あ、あっあっあっあっ・・・あぁ・・・分かりましたっ、やりますからっ・・・ああっ・・・は、早く、止めて・・・」

 M字開脚で後ろについた手で身体を支え、股間を突き出しながら悶える美少女生徒会長の姿に、生徒達は呆気に取られていた。こんなに気持ち良さそうに乱れるなんて・・・まさか、あの梨沙ちゃんが・・・
 その声を聞いて、柏原の顔が強張った。あっあっあっという高い悲鳴の連続は、梨沙がイく直前の印だった。梨沙ちゃん・・・しかし、何もできない自分が辛かった。芳佳は私に任せて、と言っていたが、もう、間に合わない・・・

 <ああん、オマ○コとアナルのローターが気持ちよくって、梨沙、イッちゃうぅ>
激しく乱れる梨沙の映像の上に、的確だが意地悪なテロップが表示された。

 しかしローターは、そこで急に止まり、またもや梨沙は辛うじて絶頂を免れることになった。
『よし、それじゃあ、早くアソコを開いてみろ。どうせ水着の下なんだからいいだろ?』
黒川の声が響いた。

 「は、はい・・・」
衆人環視の中で官能責めにされ、頭がぼうっとなった梨沙は、指示どおりにするしかなかった。梨沙は身体を少し前に起こし、両手を前に持ってくると、それぞれの脚の内股の根元に当てた。そして、それぞれの指先を、ゆっくりとボトムと肌の間に差し入れた。両手がそれぞれ、大陰唇に当てられた。さりげなく確認すると、やはり水着は破れていないと分かった。
「・・・く、くぅ・・・」
少しだけ力を入れると、秘裂が開くのが感じられ、梨沙の手が止まった。
「ひ、開きました・・・」

 『おい、AVを何万本も見てきた俺を甘く見るなよ。まだ少ししか開いてねえじゃねえか! ほら、早く開かないとまたローター責めだぞ!』
もちろんそれは、赤外線透視映像を見ているから分かったことだった。

 しかしそのはったりは、梨沙に効果を発揮した。
「す、すみません・・・んっ!」

 その瞬間、大スクリーンの中の梨沙の股間が思い切り両手で開かれた。写真部の一人がすかさず赤外線ライトを当て、岩本がカメラで股間をズームした。

 うわあっ・・・生徒達全員が、内心で悲鳴をあげた。大スクリーンの左側は黒いビキニの股間部分のアップ、右側は緑がかったモノトーンではあるが女性器のドアップだった。

 『よし、そのまま動くなよ。手はそのまま、絶対に開いたままにしておけよ。』
黒川はそう言うと、小さく笑った。
『お前、こんな格好して、まさかオマ○コ、濡らして無いだろうな?』

 「ば、ばかなこと、言わないでっ!」
梨沙は思わずかっとなって言ったが、こんなポーズではその勢いも長続きしなかった。
「・・・ま、まだですか・・・こんな格好・・・」
生徒達が皆、スクリーンを見上げて呆然としているのが気になって仕方なかった。どうして、そんな顔をしているの? 破れている訳でもないのに・・・

 梨沙が思わず後ろのスクリーンを見ようとした時、黒川の鋭い声が響いた。
『ほら、目を逸らすな!』
次の瞬間、ローターのスイッチが入り、梨沙の悲鳴が体育館に響いた。

 ・・・30秒後。梨沙は再び、M字開脚で秘裂を両手で開いたポーズをとっていた。しかも、無理やり笑顔を作らされ、生徒達全員に視線を向けていた。
「谷村、梨沙の、アソコ、奥までじっくり、ご覧ください・・・」
視線を逸らした罰として命令されたセリフを口にしながら、梨沙は全身が熱くなり、身体の奥がじゅん、となるのを感じた。嘘よ、本当は見えてないんだから・・・嘘のセリフを言わされただけなんだから・・・

 しかし、事態は梨沙が考えているよりも遥かに深刻だった。二画面の構成は変わり、左側は赤外線透視の全身像、右側は、やはり赤外線透視の股間のドアップだった。
 画面の上部にはピンクの文字で次のテロップが表示されていた、
<谷村梨沙の、特出しショー、性教育スペシャル!>

 さらに、梨沙の股間のアップの画像には、あちこちに矢印が描かれ、『大陰唇』『小陰唇』『膣口』『尿道口』『クリトリス』と、女性器の各部分の説明が記されていた。

 生徒達はもはや、何とも言えない気持ちでその光景を見ていた。梨沙は何も悪くないのに、同じ学校の女子の放尿動画流出を防ごうとして黒川の罠にはまり、全校生徒の前で女性器をこれ以上ないほどアップで映され、各部分の説明までされてしまった。しかも、当の本人は水着しか見られていないと思い、ぎこちない笑顔を浮かべている。もし、真相を知ったら、どんな顔をするだろう・・・

 しかし、美少女生徒会長に用意された羞恥ショーはまだ始まったばかりだった。



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