PART 79(bbbbx)

 制服姿のそっくりの美少女2人が対峙する図は、他の4人にとってなかなか見物だった。すずちゃん、何を言うつもりなんだ?・・・

 「柏木くんは・・・その、彼というか・・・まだ友達というか・・・」
梨沙は思わず口ごもった。そう言えば、今日、私、柏原くんに付き合っていいって言ったんだった。そして、抱きしめられて、キス、された・・・

 「梨沙ちゃん、何ぼーっとしてるの? 分かりやすいわねえ。」
すずはけらけらと笑った。無邪気な梨沙が心から羨ましかった。
「ねえ、梨沙ちゃん・・・その柏木くんと、キス、もうしたの?」

 「・・・え、い、いえ、してません!」
梨沙は頬を真っ赤に染め、どもりながら首を振った。

 「あー、もう、可愛いわねえ、食べちゃいたい!」
すずはたまらないと表情をした。
「あなた、K附だから頭、すごくいいと思うんだけど、男の子のことで嘘つくのは下手ね。7個くらい、嘘の印があったわよ。・・・本当は、キス、したんでしょ、ばればれよ?」

 「いいじゃない、隠さなくても。お姉さん達が相談に乗ってあげるから、全部話しちゃいなさいよ。」
真樹が笑いながら続けた。
「それで、もうエッチはしてるの?」

 「え、エッチなんて・・・していません!」
梨沙はすっかり動揺しながらも、強く首を振った。

 「あら、今度は本当みたいね・・・ふむふむ、キスはしたけど、エッチはまだか・・・それじゃあ、オッパイ揉まれたことは?」
すずがクスリと笑いながら聞いた。可愛い、そんなことだけで、こんなに真っ赤になっちゃって!

 「・・・もう、何も答えません。」

 「あ、動揺してる!・・・あはは、柏木くんにオッパイ揉まれたんだ!」

 「何いっ! あいつ、生徒総会の時は正義感面してたくせに、梨沙の生乳揉んでたのかよ!」
黒川がむっとして言うと、他の3人がどっと笑った。

 「ねえ、それじゃあさ、・・・柏木くんのおちんちん、そのお口で咥えたことは、あるのかな?」

 「あ、ありません!」

 「あ、フェラはないんだ。怒った顔も可愛いね、梨沙ちゃん(笑)」

 「ちょ、ちょっと、もう、やめてください・・・」
2人だけの秘密を次々に暴かれ、梨沙は動揺を露わにしていた。なんで、どうして分かっちゃうの・・・私、柏原くんみたいに分かりやすくないのに・・・

 「だーめ、私たち、もうオナニーを見せ合った仲じゃない・・・あなた、私のAV、見たことあるんでしょ? 最初の視線で分かったわよ?」
すずがねっとりとした視線を向けた。
「どうして私のAVなんか見たの? 柏木くんが、私のファンだから?」

 「・・・」

 「あはは、やっぱり見たんだ。ねえ、あなた、私の『露出調教スペシャル』見てさ、自分に重ね合わせて興奮したんでしょ?」

 「・・・そんなこと、ありません・・・」

 「えー、そうなんだ! 梨沙ちゃん、結構エッチなのねえ?」
 「なんだ、やっぱり露出に興味あるんじゃねえか。じゃあ今日は1日露出調教体験できて良かったな。(笑)」
と真樹と桂木が突っ込んだ。2人にも、梨沙の反応で嘘か本当か、すぐに分かった。

 「それで、アソコを見られたことはあるの?」

 「・・・や、やめてください・・・もう、聞かないで・・・」

 「やあねえ、その言葉、yesと同じじゃない! 結構進んでるんだねえ・・・じゃ、アソコに指を入れられたことは?」

 「・・・」
梨沙は両手で顔を隠し、反応を見られまいとした。さらに、腕を目の前で交差させ、両手で耳を塞いだ。

 清楚そのものといった制服姿で、恥ずかしそうに両手で顔を覆う美少女・・・とても、さっきまで、全裸M字開脚で後ろ手に縛られ、あられもない言葉を口にしながら、潮吹きディルドオナニーをしていたとは見えなかった。とびっきり可愛くて頭もいいけど、一度露出のスイッチが入っちゃうと、とことんエロくなっちゃうなんて・・・実にもったいない・・・桂木が眩しそうにその姿を見ていた。

 「ごめんごめん、分かったよ、梨沙ちゃん、ごめんね・・・もう聞かないから。」
すずがぽんぽんと肩を叩くと、梨沙はようやく手を顔から離した。
「大丈夫だよ、今聞いたことは、誰にも言わないからね。」

 「・・・は、はい・・・」
梨沙は顔を上げ、すず、真樹、黒川、木島、桂木の顔を見回した。
「もう、帰ってもいいですか?」

 「もちろん、いいわよ。今日は何て言うか・・・お疲れさま。あ、それから・・・」
すずはそう言うと、梨沙の顔を見た。
「実はね、私、あの時ね、柏木くんに会って、助けられたって言うか、すっごく救われたの・・・」
え、という表情の梨沙に、すずは笑いかけた。
「急に変なこと言ってごめんね・・・それから、あなたにも助けられたよね。私の代わりに、いろんな恥ずかしいこと、してくれたんだもんね・・・ただ、もう一つ、ごめんね、謝らなくちゃいけないことがあるの・・・」

 「え・・・何ですか?」
急に少しまじめになって黙ったすずを見て、梨沙は気になって聞いた。

 「・・・ごめん、やっぱりちょっと言えない・・・取りあえず、お返し!」
そう言うと、すずは突然、梨沙の顔を両手で引き寄せ、唇に思い切りキスをした。そして、舌を伸ばし、梨沙の唇をこじ開けて、口の中に侵入した。さらに、梨沙の舌に当たると、舌と舌を絡ませた。

 「・・・ん、んっ、んーーっっ!」
いきなり濃厚なディープキスをされ、梨沙は必死にもがいた。

 しかし、すずの方が力が若干強く、2人の少女はしばらくキスを続けた。梨沙ちゃん、可愛いっ!・・・すずは思わず左手を伸ばし、制服の上から梨沙の乳房を揉んだ。さらに、右手で梨沙の下半身を探り、クリトリスを優しく撫で続けた。

 「あ、あっ、あんっ・・・は、はぁ、はぁぁ・・・」
梨沙の顔が燃えそうなほどに赤くなり、次にとろけたような表情になり・・・突然、その膝ががくっと崩れた。

 「あ、ごめん、梨沙ちゃん・・・あーあ・・・」
自分にもたれかかりながら失神した美少女を見て、すずは優しくその頭を撫でた。
「もう、ちょっとキスして弄っただけでイっちゃうなんて、いちいち可愛いわねえ・・・柏木くんのこと、よろしくね。もう、返したからね。」

 「ちょっと、すずちゃん・・・あなた、ひょっとして・・・その、梨沙ちゃんの彼氏に、フェラしたの?」
真樹が呆れたように言った。

 「だって、あんまり素直で可愛い男の子だったから・・・でも、ちょろちょろって舐めたら、咥える前にイっちゃって、私、顔射されたのよ。そんなの、フェラのうちには入らないでしょ。・・・ただ、先っぽは舐めちゃったから、今、梨沙ちゃんに返したの。」
すずはそう言うと舌を突き出し、いたずらっぽく笑った。

---------------------☆☆☆--------------------------☆☆☆-----------------------------☆☆☆--------------------

 ようやく解放され、帰りの電車賃までもらった梨沙は、何とか家の最寄り駅にたどり着くことができた。そして、携帯端末も勉強用の荷物も全て図書館に置いてきてしまった梨沙は、駅の公衆電話から柏原の携帯端末に電話をかけた。そして慌ててバイクでやって来た柏原に対し、梨沙は思い切り素っ気なく対応した。
 思い当たる節の多すぎる柏原は、黙って梨沙の荷物や携帯端末を渡し、梨沙をバイクに乗せて家まで送った。

 「柏原くん・・・」
別れ際にそう言った梨沙だったが、振り向いた柏原の顔を見て、小さく首を振った。
「やっぱり今日はもういいわ・・・また、話を聞かせてね。」

 今日はいろいろありすぎたので、家に帰ってゆっくり休みたかった。それに、嘘のつけない柏原から、本当のことを聞くのが怖かった。というか、それを聞いた自分が柏原を嫌いになってしまわないかと怯えていた。

---------------------☆☆☆--------------------------☆☆☆-----------------------------☆☆☆--------------------

 週明けの月曜日。K附高校の生徒達の注目は、もちろん久々に学校に出てきた2人、梨沙と柏原に集まっていた。何しろ、先週の月曜日には学校をさぼってオートバイで海までデートし、交通違反で捕まってさらに停学4日を食らった時には、2人で手をつないで、堂々と正門を出て行ったのだ。そして生徒達は皆、拍手と歓声で祝福した・・・

 しかししばらくすると、2人の様子がどうもおかしい、という噂が全校を駆けめぐった。先々週と同じように、梨沙が極端に柏原に冷たいらしい・・・話に応じないどころか、視線も合わせないらしい・・・また痴話ゲンカか?、成田離婚って奴か?、などと勝手な憶測が飛び交い、2人に向けられる好奇の視線は一層強まっていった。

 さらにしばらくすると、まことしやかな噂が、男子の一部から流れてきた。どうやら、柏原は、携帯端末に保存している、大石すずのAVを梨沙ちゃんに見つかったらしい・・・2人で何日も図書館で勉強している時に、梨沙そっくりの女優が図書館で露出しているAVを見ていたってことか、そりゃ怒るよなあ・・・その噂には妙な説得力があり、あたかも事実であるかのように広まっていった。

 ある日の放課後。塾に行こうとして校門を出た柏原は女子3人に囲まれ、そのままファミレスに連行された。それは、芳佳とみどりとゆきなの3人だった。



前章へ 目次へ 次章へ

カウンター