PART 81

 そして数分後。有希はようやく意識を取り戻した。
(・・・え、わ、私・・・あっ!)
会議室のテーブルの上で四つん這いの大股開きの格好に縄で拘束されている・・・有希は自分の置かれた状況を思い出し、全身がかあっと熱くなるのを感じた。背後に何人もの雰囲気を感じ、身体を固くした。あ、ああ・・・私、派遣社員の人たちの前で、何てことを・・・

 「・・・それで、来週号の企画ですが・・・」
その時、突然、背後から男の声が聞こえた。

 (・・・!?)
有希は心臓が口から飛び出そうなほどに驚いた。どうして男の人の声?、しかもその低い声は、Supershotの担当の誰の声でもなかった。一体誰なの? 何人いるの? 私の恥ずかしいところ、みんなで見ているの・・・?

「そうだなあ・・・アイドルの暴露話も最近飽きられてるしなあ・・・ヌードグラビアもマンネリ化してるし・・・何かないのか、お前ら」
   中年らしき男の低い声が響いた。
「でも、あの新藤英里子が脱いでくれたら大反響間違いなしだな。お前、独占ヌードの交渉して来いよ」
 そんなムチャな、と男の小さな悲鳴が続いた。

 (・・・黒木課長!?)
 有希はその声に思い当たり、息を呑んだ。黒木は、あの週刊Xの編集長だ。ということは、今は編集会議?
 一体どういうことか訳が分からず、有希は沈黙したままでじっとしているしかなかった。どうして下半身に縄一本だけの自分の姿を無視して編集会議をしているのか、彼らは、その痴態を晒しているのが自分だと知っているのか・・・卑猥な言葉が飛び交う編集会議の様子を聞きながら、有希の頭の中を疑問が駆け巡っていた。いつの間にか、目の前のブラインドは下ろされていた。

 編集会議は誰も妙案を出すことができず、膠着状態に陥っていた。
「そうだなあ、うーん・・・それじゃあ、美人OLがノーパンノーブラで縄だけで勤務、とかいうのはどうだ?」
黒木が出任せ気味に言うと、そんなOL、いるわけないでしょ、と笑いながら突っ込む声が続いた。

 その言葉が、今の自分の格好をからかわれていることは明らかだった。しかし、今の有希には、そんなことを気にしている余裕はなかった。下半身がまたもや、じんじんと熱くなってきていたのだ。ど、どうして私、こんなに感じちゃうの?・・・みんなに見られているから?・・・嫌、私、変態なんかじゃ、ないのに・・・あ、ああ、もっと、気持ちよく、なりたい・・・

 有希は内心の葛藤に唇を強く噛んで堪えようとした。実は、有希が失神している間に、黒木達が縄の瘤にたっぷりと催淫剤を追加で染み込ませていたのがその原因なのだが、もちろんそんなことは知る由も無かった。
(だ、だめよ、絶対!・・・こんな男達の前で、自分からそんな恥ずかしいこと、絶対にしちゃ駄目・・・)
有希は衝動に抗いながら、必死に言い聞かせた。

 しかししばらくすると、有希のせめてもの意地も崩れ始めることになった。じわじわと高まっていた快感がついに限界を超えてしまったのだ。四つん這いで男達に向けて突き出された真っ白なお尻は、ついにゆっくりと動き出した。
「・・・く、くぅぅ・・・」
有希の唇から、押し殺されたような小さな喘ぎ声が漏れた。あ、ああ、どうして、こんなに、気持ちいいの・・・そして、一度箍が外れてしまうと、堰を切ったように快感の奔流が全身を駆け巡った。
「・・・あ、あ、あぁん・・・あっ、あぁっ・・・だ、だめぇ・・・」
 あっという間に有希は、腰を大きくグラインドさせ、喘ぎ声をあげて悶えるようになってしまった。
(う、嘘、駄目、何をしているの、私!? ここは会社なのよ・・・)
 もう一人の理性的な自分が内心で悲鳴をあげていたが、今の有希は淫らな欲望に身を委ねようとしてしまっていた。

 (おっと、やっと堕ちたな、有希ちゃん)
(なかなか頑張りましたね、あんだけ催淫剤を染み込ませたのに、よく耐えた方ですね)
(さて、たっぷりと可愛がってやるか(笑))
(有希ちゃん、まさか自分が男の前で腰振っちゃう変態だったなんて、ショックだろうな(笑))
会議室の男達は目と目で会話をしながら、ニヤニヤと笑い合った。

 「・・・おい、ちょっと静かにしてくれないか、二階堂君?」
黒木が低い声で言うと、振り立てられていた尻がびくっとしたように止まった。
「・・・まあ、いいケツしてるのは認めるけどさ(笑)」
黒木はそう言うと、軽く手を上げ、目の前の尻をぴしゃっと叩いた。
「ほら、何とか言ったらどうだ、生意気な新入社員さん?」
黒木はむっちりした尻の感触が気に入ったように、何度もぴしゃぴしゃと叩き続けた。

 「きゃ、きゃあ!・・・あ、あんっ」
名前を呼ばれてしまったことと、尻を叩かれ続けているおぞましさと快感に、有希は背を仰け反らせて悲鳴をあげた。
「や、やめて、やめてくださいっ・・・あ、あっ、あんっ・・・いいっ・・・」
有希は黒木の手から逃れようと尻を左右に振ったが、それはかえって男達の目を楽しませることになった。

 男性社員達はついに、あからさまな言葉なぶりを開始した。
「やめてって言っても、どう見てもおねだりしてるしか見えないよ。」
「で、どうして縄を食い込ませたあそこを丸出しにして会議室にいるわけ?」
「編集会議中なのに突然腰振りだして、エロい声出すなんて、何のつもり?」
「アイリスで緊縛責めにされて、目覚めちゃったのかな?(笑)」
「それでさ、これで自画撮りしてるんでしょ? すごい変態だったんだったんだね、有希ちゃんって?(笑)」
「あそこの毛が全然ないんだけど、どうしたの? この動画の時は、パンティの下に透けて見えるんだけど?」
「ここにあるカミソリとこの毛って、ひょっとして有希ちゃんの、あそこの毛?(笑)」
「ほら、黙ってないでちゃんと説明してよ、有希ちゃん。そうじゃないと、俺たちもお尻ペンペンしちゃうぞ(笑)」
その言葉をきっかけに、有希の周囲に男達が集まり、その大きく白い尻を叩き、太ももを撫で回していたぶり始めた。22歳の瑞々しい肌の感触と可愛い反応に、皆がニヤケ、嫌らしく手を這わせた。

 5人の男達の前に縄一本だけの裸の下半身を突き出し、好き放題に揉まれ、触られ、叩かれた有希は、縄からの催淫剤の効果と相まって、おもしろいように悶え、悲鳴をあげることになった。
「あ、あんっ! い、いや、やめて、やめてくださいっ・・・あ、あぁ、あぁぁ・・・」
有希は堪らず、顔を後ろに向けて懇願した。軽蔑していた男達に尻を弄ばれているのに、快感で腰を激しく振ってしまうのが悔しかった。

 しかしもちろん、男達がそれで許すはずがなかった。質問に答えないとこうするぞ、と黒木が腰の縄を掴んでぐいっと引っ張ると、有希は悲鳴を上げて仰け反り、仕方なく屈辱の告白をすることになった。
「わ、分かりました、言います、言いますから、・・・あっ、あっ、あんっ・・・お願い、やめてください・・・」

 ・・・そして美貌の新入女子社員は、実は自分には露出願望があり、アイリス映像で縄責めにされて緊縛露出に目覚めてしまったと告白した。さらに、今日はSupershotの担当者達にお願いしてこの姿勢に縛ってもらい、秘部の毛を剃ってもらったこと、昼休みの女子派遣社員達にもこの姿を見てもらい、さらにはブラインドを上げてもらって向かいのビルに見せつけたこと・・・アイリスのことを口にすることを禁じられている有希は、言葉に詰まる度に男達に尻を責められ、次々に恥ずかしい告白をしなければならなかった。

 「いやあ、驚いたよ、いかにも潔癖ですって顔してた有希ちゃんに、まさかこんな趣味があったなんてねえ・・・」
黒木がもっともらしい声で言いながら、有希の顔を前から覗き込んだ。
「あのさ、ちょっと信じられなかったから、須藤に電話で確認したんだけど、全部そのとおりだってさ。」
屈辱に表情を歪めた有希を面白そうに眺め、黒木は言葉を続けた。
「・・・それでさ、有希ちゃん、あいつらにもう一つ、お願いしてたんだって? 今日はみんな戻らないから、代わりに俺達でやってくれって頼まれたんだけど、何をすればいいのかな?」
黒木はそう言うと、股縄の後ろの腰の辺りを掴み、くいくいっと引っ張った。
「ちゃんと、有希ちゃんの口から皆にお願いしてくれるかな?」

 そんなの絶対に嫌です、と拒否した有希だったが、何度も縄を引っ張られ、最後は観念することになった。
「・・・週刊Xのご担当者の皆様、大事な編集会議の最中に、こんな恥ずかしい姿をお見せしてしまい、申し訳ありません・・・」
反抗した罰として恥ずかしい口上を付け足され、有希は屈辱に唇を噛んだ。どうして、こんな男達の前で・・・言いたくない、そんなこと・・・
「皆様に、一つお願いがあります・・・ゆ、有希の、お、お尻の、穴の、周りの、毛を、剃って、ください・・・そして、剃り終わった後の姿を、その携帯端末で、録画して、ください・・・」
有希は半分歯ぎしりしながら、屈辱の言葉を口にした。アイリスから命令されていて、Supershotの担当者は戻って来ないというのだから、有希に選択肢はなかった。うわ、有希ちゃん、ほんとに変態、と男性社員達がはしゃぐ声が辛かった。一体いつになったら、この羞恥地獄が終わるのか・・・

 しかし、有希の羞恥地獄はまだ始まったばかりだった。ついに完全な屈服の言葉を言わせることに成功した黒木は、どっかと椅子に腰掛け、淡々と言った。
「ほお、あんだけ毛嫌いしていた俺達に、ケツ毛を剃って欲しいの、有希ちゃん? へーえ・・・」
黒木は有希の尻に手を置き、ゆるゆると撫でた。手の動きに反応して、小刻みに尻が震える様子を楽しんだ。
「だけどさ、悪いんだけど、俺達、今ヒマじゃないんだよね・・・来週号のトップ記事がまだ決まってないんだからさ。」

 「え、そ、そんな・・・」
有希は意外な言葉に戸惑った。屈辱の言葉を言わせておいて、あっさり断るなんて、ひど過ぎる・・・
「お、お忙しいところ、申し訳ありません、・・・お願いします、少しの時間でいいので、剃ってください・・・」
遊ばれている・・・有希はそう思いながらも、唇を噛みしめて必死に堪えた。また、込み上げ続ける快感に、どうしても尻を振ってしまうことが辛かった。

 「あはは、お尻フリフリして、アナルの周りの毛を剃って欲しいってねだるなんて、ど変態だね、有希ちゃん。」
男性社員がそう言って手を叩くと、会議室が笑いに包まれた。
「あの、黒木さん、提案があるんですけど・・・もう、今度のトップ記事、有希ちゃんでいいんじゃないんですか? 『可愛すぎる新入社員、緊縛に目覚めて会社でパイパン露出!』とかどうです?」
あはは、そりゃいいや、とさらに笑い声が大きくなった。

 (ま、まさか! 嘘でしょ、そんなの・・・)有希は信じられなかったが、男達の雰囲気が変わったのを感じ、ぶるっと震えた。
「い、いやです、そんなの! ・・・だ、ダメですっ!」
しかし準備が淡々と始まり、有希は照明の熱を裸の尻に感じた。そしてすぐ、バシャバシャバシャっというシャッター音が鳴り響き、フラッシュの光が連続して浴びせられた。
「ちょ、ちょっと、やめてくださいっ!・・・と、撮らないで、お願いです!」
有希は首を曲げて後ろの男達を見て懇願したが、それは格好のシャッターチャンスを提供しただけだった。

 「おお、可愛い顔を真っ赤にしちゃって! いいよいいよっ!」
「切なそうな瞳がたまんないねぇ! でもお尻はいやらしく振っちゃって!(笑)」
「よし、それじゃあ今度はもっと高くお尻をあげて! パイパンオ○ンコを読者に見せつけるように!」
男性社員達はいきなり仕事モードになり、明るい声で指示しながらも、有希が躊躇うと、すぐに尻を叩き、命令どおりの格好をさせた。もはや有希は、これ以上ないくらいに股を開き、背中を思い切り反らせ、尻を鋭角に宙に突き上げるポーズを取らされていた。股縄は尻の溝と秘裂に深く食い込み、2つの瘤が前後の穴に半分埋まっていた。

 「よし、それじゃあまずは、軽く1回、イってもらおうか。」
黒木があっさりとした口調で言うと、縄をぐいっと引っ張った。すかさず可愛い鳴き声が聞こえてきて、皆をニヤリと笑わせた。
「お前はケツ、お前はスーツの上から胸を揉んでやれ、お前は太ももとアソコだ・・・あとの2人はしっかり撮ってやれよ、我が社のアイドル、有希ちゃんが会議室でイっちゃうところ(笑)」

 ・・・3分後。有希は男達に性感帯を責められ、浅ましく悶え、喘ぐ姿を晒していた。いや、やめて、撮らないで、と悲鳴をあげながらも、尻が快感を求めるようにクネクネ揺れているのが淫らだった。そしてついに、有希は縄を食い込ませた下半身を振り立てながら、絶頂に達してしまった。尻を突き上げたままで軽い失神状態に陥り、うっとりと目を瞑り、唇を半開きにしたまま、片頬をテーブルに付けた。

 「はい、有希ちゃんのイき顔、ばっちり撮りましたあ!」
カメラマンがそう言うと、そのモニター画面を皆に見せて回った。
「もちろん動画もあるけど、売ったら駄目ですよねえ(笑)」


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